その数が急激(きゅうげき)に少(すく)なくなり、近い将来(しょうらい)に見ることができなくなってしまうかもしれない動物(どうぶつ)や植物(しょくぶつ)のことを絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)といいます。
 自然(しぜん)豊(ゆた)かな山形でも、人間の社会活動(しゃかいかつどう)の影響(えいきょう)で、生息(せいそく)する場所(ばしょ)の環境(かんきょう)が急速(きゅうそく)に変化(へんか)し、昔はよく見られたのに見られなくなってきている動物や植物がいます。それを絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)と言っています。



 絶滅(ぜつめつ)を防(ふせ)ぐには、まず現在(げんざい)の状態(じょうたい)を知ることが大切です。
 1966年に世界的(せかいてき)な自然保護機関(しぜんほごきかん)である国際自然保護連合(こくさいしぜんほごれんごう:IUCN)は、絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)を調査(ちょうさ)してまとめ、初めて「レッドリスト」を発表(はっぴょう)しました。
 現在は各国(かっこく)や各機関(かくきかん)が同じようなデータを出していて、「レッドデータ」や「レッドリスト」などとよばれています。山形県でもレッドデータブックを出して、自然保護(しぜんほご)をよびかけています。

 絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)に挙(あ)げられている動植物は、必(かなら)ずしも法律(ほうりつ)で保護(ほご)するように決められているわけではありません。しかし、私たち一人ひとりが少しずつ意識(いしき)を変えて、これ以上(いじょう)環境を壊(こわ)さないような生活を心がけていくことで、生態系(せいたいけい)を守(まも)り、絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)を守ることにつながるのです。

 山形県の絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)には、動物では、ニホンリス、イヌワシ、メダカなどがいます。植物では、ガッサンチドリ、クマガイソウ、リンドウなどが挙(あ)げられます。

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